土曜日, 11月 23, 2019
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かつて世界最速を誇っていた市販車「ヴェイロン」を君は知ってるか

今後東西の様々な名車を私「ネメック有吉」が紹介する連載記事「ネメック有吉の名車紹介」。初回となる今回は、かつて市販車最速の速度性能を誇り、ギネス世界記録に記録されるほどの速度性能を持っていたブガッティ社のスーパーカー、「ヴェイロン」をご紹介する。

「ヴェイロン」の車名は同社のドライバーである「ピエール・ヴェイロン」氏から名付けられており、「16.4」は8気筒後述のエンジン2つとターボチャージャーを4つ積んでいることに由来している。因みにドライバーの名称を名付けるという命名規則は後継であるブガッティ・シロンにも受け継がれている。

本車は1999年の東京モーターショーにて原型となる「EB18/4 ヴェイロン」が発表され、それから6年という長い開発期間を経て2005年にデビューした。

その独特の丸みを帯びたデザインはかつてフォルクスワーゲンに在籍し、現在BMWのデザイナーを務めるJozef Kabaň(ヨゼフ・カバン)氏によるもの。

トランスミッションは親会社であるフォルクスワーゲン製の7速セミオートマチック・DSG(デュアルクラッチトランスミッション)を搭載。ちなみにセミオートマチックは手動でギアを切り替える必要はあるものの、クラッチペダルを必要としないため区分上はATに分類される。

足回りにはSGLカーボン社製の「炭素繊維強化炭化ケイ素複合ディスクブレーキ」を採用。さらにブレーキ故障の際に備えてABS(アンチロックブレーキシステム)を搭載しており、高速走行にも耐えうるよう専用設計されたミシュラン製ランフラットタイヤを装着している。

また速度に応じて形状を変化させる油圧式の可変スポイラーも搭載。これはエアブレーキの役割を果たしていて、時速400Kmの状態から500mほどで静止することを可能としている。

ちなみに400Km/h越えの最高速度が大きな特徴の本車だが、安全のために通常時は最高速を出すことはできない。

では最高速度を出すにはどうするのかというと、タイヤとホイール一式を新品に変え、専用キーを指してモードを切り替えるという一連の手順を行うことで初めて400Km/hの速度を出すことができるのだ。

驚異のパワーが生み出す驚異の速度性能

この車の動力は2つのV8型気筒のエンジン、そして4つのターボチャージャーが生み出している。2つのエンジンの排気量の合計は実に8.0Lに及び、システム全体の最高出力は1001ps。エンジンは車両後部に搭載されるミッドシップ(MR)だ。

その駆動方式と圧倒的なパワーが合わさり、本車は静止状態から時速100kmまでわずか2.5秒で到達可能な加速力、そして431.072km/hの最高速度を実現している。しかもこれが1.8トンもの車重の車のスペックなのだから驚きだ。

燃料消費も凄まじい

だが本車はそのパワー故に燃費も凄まじいもので、米国の環境保護局(EPA)とエネルギー省の発表する「2011年度燃費ガイド」では市街地燃費3.4Km/L、高速道路で6.38Km/Lという堂々のワースト1位だった。これは2位の「フォードE350ワゴン」やその他のスーパーカーを寄せ付けないほどであった。

更に時速400km/hで走行してる際の燃費は約0.8Km。本車の燃料タンクの容量が100Lなので航続距離は約80Km。これは市街地走行時の340Kmの4分の1ほどでしかない。

またそのパワーゆえに排熱量も凄まじく、ラジエーターは10個も搭載され、それに伴い大量の冷却水とエンジンオイルも使用する。その量は冷却水が50L、オイルは23Lにも及ぶという。

最速にして最高級。選ばれし者の為のクルマ

本車の2009年モデルの価格は税込で1億7900万円と自動車では最高額レベル。だが驚くことなかれ、高額なのは車体価格だけではない。

本車のタイヤは前述した通り専用設計されたもので、1セットあたりの価格は約250万円と普通の車が1台買えてしまうような金額。更にホイール一式はそれを優に超える2250万円となっており、最高速度を出すだけでも凄まじい金額がかかる。

また燃費やエンジンオイルの消費量、メンテナンス部品の価格も相当なもので、維持費も年2~3000万円ほどかかると言われている。とは言ってもこの車を購入できるだけの人ならば、そんなことは気にならないのだろう。

ちなみに日本では、お笑い芸人のビートたけし氏や楽しんご氏、ZOZOTOWNの創設者である前澤優作氏が購入していることが知られている。

長らく生産が続けられたが2014年に製造を終了。販売も翌年2015年に終了し、後継のバトンは2016年に発売されたシロンに受け渡されることとなった。

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